今日は華の金曜日。明日は何時に起きようが誰にも怒られたりなどしない。それならば今夜の夕飯は盛大にいこうではないか。後片付け?そんなもの土曜日にゆっくりやればいいのだ。後先考えず食べたい時に食べたいものを食べたいだけ食べる、それが一人暮らしの醍醐味じゃあないか。
たこ焼きはその需要を最も満たしてくれる食べ物であるといってもよい。どこのご家庭にもたこ焼き器くらいはあるだろうから、早速材料を購入して作ろうではないか。
そうさ、今夜はたこ焼きパーティーさ。何?たこ焼き器がない?買いなさい。たこ焼き器は人を幸せにする生活必需品ですよ。買わない理由がありません。ちなみに私のたこ焼き器はニトリで購入した安物である。電源コードが取り外せず洗う時に非常に面倒なのだが、今日はたこ焼きが食べたいのだ。洗い物は明日の自分に任せた。
さて、早速たこ焼きの生地を作っていこう。まずたこ焼きの粉を水にとく。このときは特に注意が必要だ。水を一気に入れてしまうとだまができてしまい、粉と水がうまく混ざらなくなってしまうのだ。よって横にT-falを置き少しずつ水を加えながら混ぜていくという辛抱強い作業が必要となる。読者の中には「たこ焼きなんてガキの食べ物でしょう」と思われる方もいるかもしれない。しかしこういった辛抱強い作業を必要とすることから、我慢もできないガキには決して作ることはできない。つまりたこ焼きは「大人の食べ物」なのだ。ガキは家に帰ってスーパーカップ ガキの夢味でも作っていなさい。
またご家庭にT-falが存在しない場合は計量カップで分量を計っても良い。私は計量カップを無くしてからというものT-falを計量カップがわりとしているが、粉の分量を測るのが面倒なのでほとんどいつも目分量である。どう作ってもおいしく仕上がるのがたこ焼きの良いところだ。
私は大人なので、だまを作ることなく綺麗にたこ焼きの記事を作ることができた。余談だが、粉をこぼしてしまう可能性や油はねの可能性などを考えて、下に新聞紙を敷いておくことが推奨される。たこ焼きが食べたいからといって、こういった下準備を疎かにするのはガキがやることだ。何度も言うがたこ焼きは大人の食べ物だ。下準備は入念にしよう。
さて次は紅生姜をみじん切りにしていく。この紅生姜をみじん切りにする作業は実に面倒だ。実のところたこ焼きに紅生姜なんて必要ないのではないかと思うことがある。しかし食べた後に後悔するのだ。爽やかさが足りないと。そこで我慢して紅生姜をみじん切りにする。苦労した分だけ美味しく感じられる、それが自炊たこ焼きの良さである。
たこを一口大にきったら早速焼き作業に入る。まずは油を引いて鉄板を熱する。その後少し生地を流し込み、たこ、ネギ、紅生姜の順に入れていく。
具材を入れ終えたら、さらに生地を流し込み、上から天かすをまぶしていく。
私は天かすについてもこだわりがある。天かすにはオタフクの天華を用いるべきだ。
天華はもはや「天かす」とは呼ばせない。イカ天が入ることによって格段に風味が良くなり、たこ焼きなのにイカも楽しむことができる。さすがオタフクである。
生地が焼けてきたらひっくり返す作業に入る。ひっくり返す専用の器具などというものはもっていないし、誰の目もない一人暮らしなのだ。洗い物も面倒だし箸で十分だ。
さて、関西民はここで激怒する可能性があるのだが、関東民にとって「たこ焼き」といえば築地銀だこのたこ焼きなのだ。あの表面はガリガリのたこ焼きこそ、真の「関東のたこ焼き」なのだ。ちなみに私の銀だこスタンプカードはシルバーの2周目に入っている。銀だこのスタンプカードは利用期限がなく、紛失さえしなければ一生涯に渡って使用することができる。ゴールドカードを手にするまで私は死ねない...!
ということで銀だこのような表面をガリガリにしたたこ焼きを作っていく。表面をガリガリにするためには、揚げ焼きという工程を経る必要がある。油を少しだけ回しかけ、揚げるように焼く工程だ。この時新聞紙が非常によい働きをするため、やはり新聞紙を敷いておくことが大切だ。ちなみにだが東スポは避けておこう。火がついてしまったらよく燃えるらしいから。またカロリーが...という声も聞こえてくるが、そういう奴には「君は金曜の夜という人生最高の瞬間にそんなつまらないことを気にするのか?食べたいときに食べたいものを食べて死ぬ。これこそが人生じゃないか。」と返しておこう。
それでは最後に盛り付けに入る。ソースとマヨネーズをかけ、鰹節と青のりをまぶしたら完成だ。皿を洗うのが面倒なのでアルミホイルの上に乗せた。
皿を使え?それは全時代的な考え方だ。マクドナルドの創業者兄弟であるマクドナルド兄弟は、通常の店が肉やハンバーガーを皿で提供するところを紙に包んで提供し、コストダウンを実現するだけでなくスピーディーに提供するシステムを作り上げた。実質的な創業者とされるレイ・クロックは当初そのシステムに困惑したが「フォードが作り上げそうなシステムだ」と評価した。マクドナルド社はその後レイの手によって世界を代表する企業にまで上り詰めることになる。詳しくは映画ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツを見てほしい。
つまりたこ焼きをつつむのにアルミホイルも同じことだ。一見すると変な方法だがどんな方法も決して侮ってはいけないのだ。
さてソース味も飽き、最後の締めにはいつもこのたこ焼きを作る。ネギと醤油、そして生姜を乗せたたこ焼きだ。さっぱりしていてとても美味しいのでおすすめだ。