7ch

ワンタイムパスワードブートストラップ問題

はじめに

近年はMNP(Mobile Number Portability)が盛んで,番号を変更することなく他社へ乗り換えることができるようになった.しかし番号を変更したいときもある.

番号を変更すると,それに合わせて各種サービス(たとえばGoogleとか,はてなブログとか)に登録している番号も変更する必要がある.しかしここで一つ問題が発生する.もしあなたが昔の番号の契約をすでに解除していた場合,ログインでつまづくのだ.例えばGoogle.GoogleはログインのためにIDとパスワードが必要だが,ワンタイムパスワードの受け取りには番号も必要だ.この受け取りの番号は当然昔の番号となるが,昔の番号に届くメッセージはもう確認することができない.つまり「携帯番号を変更するための携帯番号がない」という問題が発生する.

このような問題はブートストラップ問題と呼ばれ,「マスクを買いに行くためのマスクがない」だとか,「筋トレするための筋肉がない」だとか,「ガソリンを買うためのガソリンがない」だとか,身近なところでも発生する.

magazine.tayo.jp

サービス

今回番号を変更してこの問題に直面したので,サービスごとの解決方法をまとめておく.なおこの項目は順次追加する予定である.

Google

Googleはこの問題に対してよく設計されており,「アカウント復元」の手段を選ぶことができる.アカウント復元を選択すると,確認コードが登録済みのメールアドレスに送られる.確認メールを入力すればログインすることができ,無事番号を変更することができる.

楽天カード

楽天カードは,ログイン自体は可能であるものの,番号など個人情報を変更する際にはワンタイムパスワードが必要である.つまりブートストラップ問題が発生する.コールセンターへ電話することで解決できる.コールセンターの負担削減のためにも再設定のオプションが増えてほしいなと思っている.

くらしTEPCO(東京電力エナジーパートナー)

くらしTEPCOもログイン自体は可能であるが,登録情報(番号)を変更する際にやはりワンタイムパスワードが必要である.お問合せフォームへメールを送ると解決してくれるが「解決しました」といった内容の返信はこない(少なくとも私はそうだった).数日後には勝手に変更されるようである.

 

報告75: 最高に美味しいポテトサラダの話

ポテトサラダって美味しいよね!

私はポテトサラダが好きだ。というより正確にはポテトサラダをリメイクしたコロッケが大好きなのだ。私は普通のコロッケよりも、ポテサラリメイクコロッケの方が好きで、このポテサラリメイクコロッケを作るためだけにポテトサラダを作っているといっても過言ではない。

ところで先日、本ブログの共著者であるふみねぇ(@171Cherrybr)と食事へ行った際、ポテトサラダには何を入れるべきかという話になった。私はきゅうりとにんじんはマスト、玉ねぎが入ったら贅沢なポテトサラダであると答えた。一方でふみねぇは、玉ねぎにんじんがマスト、きゅうりが入ると贅沢と答えた。そこで私は,どちらのポテトサラダが美味しいのか気になり,両方作って比較してみることにした.

ポテトサラダの作り方は簡単だ。簡単ではあるのだが,一方で非常に面倒だ。じゃがいもを蒸し、マッシュする。この工程が非常に面倒であるにも関わらず出来上がるのは「ポテトサラダ」だ。購入した方が何倍も良い。まずは野菜を切る.このときにんじんは薄く切っておくとさっと茹で上がるので,より短時間で作業をすることができる.

f:id:nakahara_nanase:20220326211203j:image

次にじゃがいもを電子レンジにかけて蒸し,マッシュする.マヨネーズをかけて,塩・こしょうを入れたら完成だ.今回はふみねぇのレシピと私のレシピの2種類を作ってみた.左がふみねぇのレシピで,右が私のレシピだ.左はにんじんと新玉ねぎ,右がきゅうりとにんじんだ.

f:id:nakahara_nanase:20220326211207j:image

あまり見た目が綺麗ではないので,両方を皿に盛り付けてみよう.

f:id:nakahara_nanase:20220326211224j:image

いかがだろうか.色合いは私のレシピの方が良い印象があるのだが,大切なのは味である.早速実食しよう.まずはふみねぇレシピから.玉ねぎがシャキシャキしていてとても美味しい.きゅうりがない分,さっぱり成分はどこで補うのか気になっていたのだが,スライスした玉ねぎがその役割を果たしてくれている.新玉ねぎを使ったので辛みも抑えられており,非常に美味しいポテトサラダを作ることができた.私のレシピのポテトサラダはもちろん「いつもの味」がした.特にきゅうりとにんじんの組み合わせが良く,玉ねぎを入れたポテトサラダよりもよりポテトの濃厚さが出ているような気がする.

結果として,ベースのポテトサラダが美味しく,どちらも本当に美味しいポテトサラダとなった.特にきゅうりをいれないふみねぇレシピは,私にとってはありえないレシピであったが,意外にもきゅうりはマストではないことが明らかになった.にんじんを除いたきゅうり玉ねぎの組み合わせは美味しいのか,ポテトサラダはまだまだ探求すべきことがある奥深い食べ物であるなと感じた.

 

報告68: イスラム教徒が食べられない肉の見分け方

「馬刺し、食べてみたいんだよね。馬刺し食べたことある?」

研究室の同期(中国からの留学生)がこう話してくれたところから始まった。

「馬刺し?去年何度か熊本行く機会があったから、そのとき食べたよ」

「おいしかった?」

「うん。甘かった。羊より好きな人は多いんじゃないかなあ。」

「いいなあ。つくばに店あるかな」

そういって彼はGoogleマップで検索しはじめた。だが、彼はイスラム教徒であったため、

「けど馬って食べていいんだっけな」

といい、「馬 イスラム」と検索し始めた。

「馬、ムスリムはダメみたい」

「それは残念...。けれど羊は食べてもいいのよね?この前一緒に鍋したときも食べていたし」

「そう、羊は大丈夫」

牛肉は良くて豚肉は食べてはならず、羊肉は良くて馬肉は食べてはならないとするイスラム教が全く理解できなかった。どうして食べても良い肉と食べてはいけない肉があるのだろう、そこに何か判断基準があるのだろうか。彼はそれを察知したのかどうかわからないが、中国語で書かれたWikipediaページを表示しながら、続けてこう話してくれた。

「反芻(はんすう)って知ってる?」

「反芻?」

彼はWikipediaの言語を日本語に設定しなおしてくれた。どうやら反芻とは「一度飲みこんだ食物を再び口中にもどし,よく噛んでからまた飲みこむ」ことを指すらしい。余談だがこういうときWikipediaは便利だ。いろいろな言葉で同じ概念を共有することができる。

「反芻する哺乳類は、ムスリム食べられる」

そんな分類の仕方があったとは!牛や羊は、反芻をする哺乳類だから食べることができる。しかし豚や馬は反芻をしないらしい。

「じゃあ鶏肉は?」

「鳥は哺乳類じゃないじゃん」

「!」

イスラム教は豚肉を食べてはいけない、というのはあまりに有名な事実だが、背後にはこういう判断基準があるとは知らなかった。調べてみると、イスラム教は旧約聖書に大きな影響を受けており、「蹄が分かれており」かつ「反芻する」動物は清い動物と見なしていることがわかった。この条件を満たした動物は神様へ捧げたり、人間が食べたりすることができるそうだ。なぜこのような基準になったかということについては、こちらのページで簡単な考察がなされているので、是非見てほしい。

イスラム教徒である彼がいなければ一生知る機会がなかったと思うと、やはり様々なバックグラウンドをもった人と話すのは刺激的で楽しいなと感じた。またひとつ賢くなったような気がした。

 

報告52: 正しい文章,書いてますか?

はじめに

私は,作文あるいは小論文についてはエリート教育を受けてきたといってよい.私の母は過去に「作文コンクール」なるもので受賞した経験があるらしく,こと文章の作成については特に厳しい教育を受けた(逆に国語,算数,理科,社会といった4科目は特に教育を受けた記憶がない).過去には作文が上手に書けず何度もやり直す中で喧嘩となり,包丁を向けられたこともあった.そのくらい厳しかった.さらに中学受験時には600字の小論文を書かなければならず,3ヶ月だけ通った塾では何度も練習をさせられた.このように文章作成技術に限っては,エリート教育(?)を受けてきたといってよいだろう.結果,小論文等を求められた際には,まともな仕上がりのものを提出することができており,実際に質を評価されることも多い.そこで今回は,私が「まともな」文章を作成する際に注意していることをいくつか書いてみようと思う.既に知っていることが多数あるかもしれないが,「この人は文章を作成するとき,こんなことに注意しているんだなぁ」という感想を持っていただけたら幸いである.

「ねじれ文」の解消

まずはじめに,私が何よりも注意を払っていることは「ねじれ文」を作らないことである.ねじれ文とは主語に対して述語の使い方が適切でない文章のことをいう.例えば,

私が御社を志望する理由は,モノを適切に流通させることで,日本経済を支えたいと考えました.

という文章があったとする.これは「ねじれ文」である.なぜならば「理由」という主語に対して,「〜考えました.」という述語を用いることはできないからだ.もし「〜考えました.」という述語を使用するのであれば,「私」という主語を用いるのが適切であり,「理由」という主語を使用するのであれば,「〜からだ.」という言葉を述語にするのが適切だ.つまり,

私が御社を志望する理由は,モノを適切に流通させることで,日本経済を支えたいと考えたからだ.

あるいは,

私は,モノを適切に流通させることで,日本経済を支えたいと考えました.

と改めるのが良い.本例のような短い文章であれば,このような「ねじれ文」は生まれ得ないであろう.しかし,長い文章を作成しているとき,あるいは途中で文章を変更したときなどは注意が必要である.本ブログでも文章を見直す時間が取れないときには,このねじれ文が紛れ込んでしまうことが多々ある.

一文の長さは80字まで

次に私が注意を払っている事柄は,「一文の長さ」である.一文はなるべく簡潔にする必要があり,80文字を超えないのが望ましい.以下の例は,志望動機を350字以内で述べているものである*1が,うまく文章をまとめることでより良くなる.

私は新興諸国,特に東南アジアで,当地の経済的な発展に大規模に,かつ継続的に寄与するような仕事にチャレンジしたい.インドネシア旅行の際に目にした,未だ形をとらない若いエネルギーに溢れる町の様子に衝撃を受け,この活気が成長に結びつくその渦に貢献することに大きなやりがいを見出せると考えたからである.阪和興業では基幹事業である鉄鋼事業に携わり,これまで御社が培ってきた技術や仕事をもって,そうした新しい発展に直接的に貢献したい.東南アジアを拠点に海外事業の拡大を目指す御社のビジネスに参画し,地域産業の根幹に関わり得る鉄鋼事業ならではの規模感と,御社が鉄鋼事業領域に持つ多彩で固有の機能をもって,アジア諸地域のエネルギー溢れる成長に継続的に必要とされる仕事を創り出したいと考えている.

この文章は特に後半の一文が長く,主張が伝わりづらい文章となっている.この文章を改めてみよう.

私は新興諸国,特に東南アジアでの大規模かつ継続的な経済発展に貢献できる仕事に挑戦したいと考える.なぜならば,この仕事は東南アジアの将来にとって非常に重要なものであるだけでなく,私にとって大きなやりがいを感じられるものであるからだ.私はかつてインドネシアへ旅行した際,この国のもつ若いエネルギーや活気あふれる様子に衝撃を受け,このエネルギーを経済発展へと結びつけたいと考えるようになった.一方阪和興業は,地域の基礎産業となりうる鉄鋼事業領域に強みを持ち,現在東南アジアを拠点に海外事業の拡大を目指している.そこで私は,御社の東南アジア地域での鉄鋼事業に携わり,多くの雇用を創出することで,自身の目標である「東南アジア地域の持続的な経済発展への援助」を達成したい.

80字を超える文章がなくなり,おおよそまとまりが良くなったのではないかと思う.80字を超える文章を生み出さないようにするために大切なことは,「一文一義,あるいは一文二義」を心がけることである.さて一文一義とは一体何であろうか?1つの文章に1つの情報を含む文章のことを一文一義の文章といい,1つの文章に2つの情報を含む文章のことを一文二義の文章という.例えば,

私は新興諸国,特に東南アジアでの大規模かつ継続的な経済発展に貢献できる仕事に挑戦したいと考える.

という文章は一文一義である.なぜならば仕事に挑戦したいという情報しか含まれていないからだ.一方で,

私はかつてインドネシアへ旅行した際,この国のもつ若いエネルギーや活気あふれる様子に衝撃を受け,このエネルギーを経済発展へと結びつけたいと考えるようになった.

という文章には,「衝撃を受けたこと」と「経済発展へと結びつけたいと考えるようになったこと」の2つ情報が含まれている.このように1つの文章に2つの情報を含むものが一文二義である.ちなみに,

1つの文章に1つの情報を含む文章のことを一文一義の文章といい,1つの文章に2つの情報を含む文章のことを一文二義の文章という.

も一文二義だ.

この例では他に改めた部分がいくつもあるが,内容を変更することなく表現方法を改めるだけで印象は大きく変化する.

その他注意していること3点(構造,修飾,指示語)

補足として,私が先ほどの例文で他に改めた部分をいくつか指摘しておく.私は,まずはじめに,意見(主張)→理由→具体例という構造が明確になるよう書き改めた.次に修飾関係を明確にし,最後に「こうした」「そうした」などの指示語を減らすように工夫した.

私は新興諸国,特に東南アジアで,当地の経済的な発展に大規模に,かつ継続的に寄与するような仕事にチャレンジしたい.インドネシア旅行の際に目にした,未だ形をとらない若いエネルギーに溢れる町の様子に衝撃を受け,この活気が成長に結びつくその渦に貢献することに大きなやりがいを見出せると考えたからである.

という文章では,意見を述べた後に理由を述べる文章が続いているのだが,同時に過去の具体例が展開されているため分かりづらい.そこで理由と具体例を2つの文章に分けた.また理由を述べる文章の先頭に「なぜならば」を持ってくることで,その文章が「理由」を表すことを明確にした.結果,

私は新興諸国,特に東南アジアでの大規模かつ継続的な経済発展に貢献できる仕事に挑戦したいと考える.なぜならば,この仕事は東南アジアの将来にとって非常に重要なものであるだけでなく,私にとって大きなやりがいを感じられるものであるからだ.私はかつてインドネシアへ旅行した際,この国のもつ若いエネルギーや活気あふれる様子に衝撃を受け,このエネルギーを経済発展へと結びつけたいと考えるようになった.

という文章になった.また言葉の修飾関係についてであるが,一文目に着目すると,

私は新興諸国,特に東南アジアで,当地の経済的な発展に大規模に,かつ継続的に寄与するような仕事にチャレンジしたい.

「大規模に」と「継続に」がどの言葉を修飾しているのか分かりづらい.そこで私は,

私は新興諸国,特に東南アジアでの大規模かつ継続的な経済発展に貢献できる仕事に挑戦したいと考える.

と改めた.「大規模な」が「経済発展」を修飾できるか否かわからなかったが,「"大規模な経済発展"」という言葉でGoogle検索をしたところ,日本経済新聞での使用が確認できたため採用することとした.このように言葉の使い方に迷った場合は,使用例を検索するとよい.さらに最後の文章に着目すると,

東南アジアを拠点に海外事業の拡大を目指す御社のビジネスに参画し,地域産業の根幹に関わり得る鉄鋼事業ならではの規模感と,御社が鉄鋼事業領域に持つ多彩で固有の機能をもって,アジア諸地域のエネルギー溢れる成長に継続的に必要とされる仕事を創り出したいと考えている.

「継続的に」は副詞であるが,その言葉が修飾する動詞がどこにあるのかわからない.そこで私は「アジア諸地域が継続的な成長を遂げるために必要となる仕事を創り出したい」と解釈し,

そこで私は,御社の東南アジア地域での鉄鋼事業に携わり,多くの雇用を創出することで,自身の目標である「東南アジア地域の持続的な経済発展への援助」を達成したい.

と改めた.多くの雇用の創出は意訳であり,オリジナルの文章が主張したいものとは異なるが,「創る」が用いられていることから創出を連想し,結局「雇用の創出」にたどり着いた.

おわりに

つかれた.久しぶりにまともなことを書いた気がする.

 

*1:このサイトから引用した

報告24: 結局たこ焼きなのよ

f:id:nakahara_nanase:20220204095007j:plain

 

今日は華の金曜日。明日は何時に起きようが誰にも怒られたりなどしない。それならば今夜の夕飯は盛大にいこうではないか。後片付け?そんなもの土曜日にゆっくりやればいいのだ。後先考えず食べたい時に食べたいものを食べたいだけ食べる、それが一人暮らしの醍醐味じゃあないか。

たこ焼きはその需要を最も満たしてくれる食べ物であるといってもよい。どこのご家庭にもたこ焼き器くらいはあるだろうから、早速材料を購入して作ろうではないか。

f:id:nakahara_nanase:20220204090242j:image

そうさ、今夜はたこ焼きパーティーさ。何?たこ焼き器がない?買いなさい。たこ焼き器は人を幸せにする生活必需品ですよ。買わない理由がありません。ちなみに私のたこ焼き器はニトリで購入した安物である。電源コードが取り外せず洗う時に非常に面倒なのだが、今日はたこ焼きが食べたいのだ。洗い物は明日の自分に任せた。

さて、早速たこ焼きの生地を作っていこう。まずたこ焼きの粉を水にとく。このときは特に注意が必要だ。水を一気に入れてしまうとだまができてしまい、粉と水がうまく混ざらなくなってしまうのだ。よって横にT-falを置き少しずつ水を加えながら混ぜていくという辛抱強い作業が必要となる。読者の中には「たこ焼きなんてガキの食べ物でしょう」と思われる方もいるかもしれない。しかしこういった辛抱強い作業を必要とすることから、我慢もできないガキには決して作ることはできない。つまりたこ焼きは「大人の食べ物」なのだ。ガキは家に帰ってスーパーカップ ガキの夢味でも作っていなさい。

またご家庭にT-falが存在しない場合は計量カップで分量を計っても良い。私は計量カップを無くしてからというものT-falを計量カップがわりとしているが、粉の分量を測るのが面倒なのでほとんどいつも目分量である。どう作ってもおいしく仕上がるのがたこ焼きの良いところだ。f:id:nakahara_nanase:20220204090250j:image

私は大人なので、だまを作ることなく綺麗にたこ焼きの記事を作ることができた。余談だが、粉をこぼしてしまう可能性や油はねの可能性などを考えて、下に新聞紙を敷いておくことが推奨される。たこ焼きが食べたいからといって、こういった下準備を疎かにするのはガキがやることだ。何度も言うがたこ焼きは大人の食べ物だ。下準備は入念にしよう。

f:id:nakahara_nanase:20220204091000j:plain

さて次は紅生姜をみじん切りにしていく。この紅生姜をみじん切りにする作業は実に面倒だ。実のところたこ焼きに紅生姜なんて必要ないのではないかと思うことがある。しかし食べた後に後悔するのだ。爽やかさが足りないと。そこで我慢して紅生姜をみじん切りにする。苦労した分だけ美味しく感じられる、それが自炊たこ焼きの良さである。

f:id:nakahara_nanase:20220204091019j:plain

たこを一口大にきったら早速焼き作業に入る。まずは油を引いて鉄板を熱する。その後少し生地を流し込み、たこ、ネギ、紅生姜の順に入れていく。

f:id:nakahara_nanase:20220204091041j:plain

具材を入れ終えたら、さらに生地を流し込み、上から天かすをまぶしていく。

f:id:nakahara_nanase:20220204091108j:plain

私は天かすについてもこだわりがある。天かすにはオタフクの天華を用いるべきだ。

天華はもはや「天かす」とは呼ばせない。イカ天が入ることによって格段に風味が良くなり、たこ焼きなのにイカも楽しむことができる。さすがオタフクである。

生地が焼けてきたらひっくり返す作業に入る。ひっくり返す専用の器具などというものはもっていないし、誰の目もない一人暮らしなのだ。洗い物も面倒だし箸で十分だ。

f:id:nakahara_nanase:20220204091129j:plain

さて、関西民はここで激怒する可能性があるのだが、関東民にとって「たこ焼き」といえば築地銀だこのたこ焼きなのだ。あの表面はガリガリのたこ焼きこそ、真の「関東のたこ焼き」なのだ。ちなみに私の銀だこスタンプカードはシルバーの2周目に入っている。銀だこのスタンプカードは利用期限がなく、紛失さえしなければ一生涯に渡って使用することができる。ゴールドカードを手にするまで私は死ねない...!

ということで銀だこのような表面をガリガリにしたたこ焼きを作っていく。表面をガリガリにするためには、揚げ焼きという工程を経る必要がある。油を少しだけ回しかけ、揚げるように焼く工程だ。この時新聞紙が非常によい働きをするため、やはり新聞紙を敷いておくことが大切だ。ちなみにだが東スポは避けておこう。火がついてしまったらよく燃えるらしいから。またカロリーが...という声も聞こえてくるが、そういう奴には「君は金曜の夜という人生最高の瞬間にそんなつまらないことを気にするのか?食べたいときに食べたいものを食べて死ぬ。これこそが人生じゃないか。」と返しておこう。

f:id:nakahara_nanase:20220204091153j:plain

それでは最後に盛り付けに入る。ソースとマヨネーズをかけ、鰹節と青のりをまぶしたら完成だ。皿を洗うのが面倒なのでアルミホイルの上に乗せた。

f:id:nakahara_nanase:20220204095007j:plain

皿を使え?それは全時代的な考え方だ。マクドナルドの創業者兄弟であるマクドナルド兄弟は、通常の店が肉やハンバーガーを皿で提供するところを紙に包んで提供し、コストダウンを実現するだけでなくスピーディーに提供するシステムを作り上げた。実質的な創業者とされるレイ・クロックは当初そのシステムに困惑したが「フォードが作り上げそうなシステムだ」と評価した。マクドナルド社はその後レイの手によって世界を代表する企業にまで上り詰めることになる。詳しくは映画ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツを見てほしい。

つまりたこ焼きをつつむのにアルミホイルも同じことだ。一見すると変な方法だがどんな方法も決して侮ってはいけないのだ。

さてソース味も飽き、最後の締めにはいつもこのたこ焼きを作る。ネギと醤油、そして生姜を乗せたたこ焼きだ。さっぱりしていてとても美味しいのでおすすめだ。

f:id:nakahara_nanase:20220204091230j:plain